子どもの虫歯と家族感染について【熊本県宇城市の歯医者が解説!】
子どもが虫歯になる原因にはさまざまな要因がありますが、その中でも家族感染が見逃されがちなリスクの一つです。歯科医院での定期的なメンテナンスは、虫歯予防にとって非常に重要ですが、家族全体が健康な口腔環境を保つことも大切です。この記事では、家族感染のメカニズムと、子どもに虫歯を予防するための対策について熊本県宇城市の歯医者である医療法人泰誠会 鎌田歯科クリニックが解説します。歯の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。
<子どもが虫歯になる原因>
子どもの虫歯の原因は主に以下の3つが挙げられます:
・口腔内の衛生状態が悪い
適切に歯磨きができていないと、歯の表面にプラーク(歯垢)が蓄積し、そこに含まれる細菌が酸を作り出し、エナメル質を溶かして虫歯が発生します。子どもの場合、歯磨きが不十分になりがちで、特に乳歯はエナメル質が薄いため、虫歯になりやすいです。
・食事の内容と頻度
砂糖の多い食べ物や飲み物を頻繁に摂取すると、虫歯のリスクが高まります。特に間食の回数が多いと、口腔内が常に酸性の状態に保たれてしまい、歯の再石灰化が追いつかず、虫歯にな りやすくなります。
・家族感染
虫歯は細菌感染症の一つであり、特に口移しやスプーンの共有などで、家族間で感染が広がる可能性があります。例えば、親が口に含んだ食べ物を子どもに与えることで、親の口内にいる ミュータンス菌が子どもに移り、虫歯リスクを高めることがあります。
<家族感染のメカニズム>
虫歯の原因菌であるミュータンス菌やラクトバシラス菌は、主に口腔内に存在し、食べ物の残りカスや砂糖などを分解して酸を生成します。この酸が歯を溶かし、虫歯を引き起こします。特に幼少期に、親や兄弟からこれらの細菌が口移しや食器の共有を通じて移行しやすいのが特徴で す。
家族感染の例
・口移しや共有スプーンによる感染
よくあるのが、親が子どもに食べ物を口移しで与えたり、同じスプーンを使うことです。大人の口内にはすでに多くの細菌が存在しており、特にミュータンス菌が子どもの口内に入りやすくなります。これが虫歯の原因菌として定着し、子どもが虫歯になりやすくなるのです。
・キスやフーフーによる感染